光 《ラ リュミエール》
なぜ 素直になれないんだろう。
自分は損をしたくない。自分はこの立場を保っていたい。
私はいつも特別待遇。それは私が何かと有能だし、性格が良いから。
なぜ、心を開けないんだろう。
誰よりも逃げ足が速くて、周りを見回して賢い選択をして生きている。
出来なくて、不器用で何も持っていない。
そういう人の気持ちがわからない。
知るのが怖い。一緒になりたくない。
全身全霊をかけて生きる人の気持ちがわからない。
いつもポケットに保険を隠しているから、本気で人とぶつかりあえない。
私は上手に生きている。
でも、本当に手に入れたいものに届かない。
目の前を妖精が横切る。
勇気を出して声をかけてみよう。
私 辛いのです。
人生で何かとっても大切なものを忘れてしまっているような気がして
それがとても残念なのです。
せめて その光を見たいのです。私は光を知る人が憎いのです。
私は光を見る方法を手に入れたいのです。
なぜなら、私は何でも手に入れてきたからです。
妖精は言いました。
『あなたが目を背けている世界はなんですか?そこに光がありますよ。』
妖精はニッコリと微笑んで、キラキラと光に溶けていきました。
Little tree